【神かよ】印象最悪な温泉旅館のおばあちゃんが僕に「また来よう」と思わせた手法

こんばんは、和田です。

 

やっと年間計画が終わりましたーーー！！（ぱちぱちぱち）

 

今年から年間計画作る時は他業務やSNSを断ち切って旅館に籠ることにしたのですが、今日お話しするのはその旅館での出来事になります。

 

今回宿泊したのは兵庫県神戸市にあるこれといって特徴のない普通の旅館。

 

お値段なんと１泊14,000円で2食付き！（高○社長）

 

東京のビジネスホテルとかだと飯つかずに
12,000〜16,000円くらいするので、
温泉があって、ホテルよりなんか
リッチな気がする旅館で、ご飯付きで、
この値段はコスパ最強やん！！

 

って思いながらウッキウキで（猿かな？）ネット予約したんですね。

 

 

が。

 

入館後、さっそく部屋へ向かった青年直也。

 

 

「・・へ？さむっ！！え、嘘やろ。まじでか。なにこの隙間風。」

 

秒速で後悔である。

 

この物語はノンフィクション率95%でお届けします

ほぼすべて事実ですが、創作とお受け取りください。
旅館関係者の皆さま、創作とお受け取りください。気にしないでください。

 

それでは・・・・GO！

 

和田：「やばい・・・この感じはヤバい・・・」

「俺今回、2017年の命運をかけた一世一代の年間計画を立てに来たんやぞ。」

「ここは”おお〜〜！！すげーー！非日常！”じゃないとあかんやろ。」

と、しつこいくらい後悔の渦に巻き込まれる俺であるが、腐っても起業家。すぐに体制を立て直す。

 

和田：「いや、落ち着け俺。出鼻をくじかれはしたがここは楽天トラベルで”温泉旅館”と条件検索して出てきた旅館だ。」

「温泉旅館なんて高度な言葉は庶民の俺には分からんが、きっとあれだ。千と千尋の神隠しで千が働いていたような建物を「旅館」って呼ぶんだろう。」

「ってことはこの”旅館”の温泉も腐れ神が浸かってた湯船的なのがあるはず。なら問題はない。十分非日常だ。きっと俺の思考回転数に好影響を与えてくれるはず」

 

俺はこの仮説をすぐに検証するため、フロントのお姉さんに飯は１時間後でいいと伝え自室に置かれていた浴衣とタオルをさらい、足早に温泉へと向かった。

〜脱衣所に到着〜

 

和田：「ここが脱衣所か。。狭いな。恐ろしく小さい。もしや設計ミスで温泉の面積を広くしすぎたせいで脱衣所にシワ寄せがきているのか？」

俺も馬鹿じゃない。
この時点でもう薄々気づいていたが
脳裏に浮かぶイメージを懸命に書き換え

きっとサウナがあるはず。
きっと檜風呂があるはず。
きっと露天風呂があるはず。
岩盤浴？ああそれもいいな。

そんなことを必死に考えながら
ついにその扉に手をかけた。

 

（ガラガラガラ）

 

・・・湯船一つ、おっさん一人である。

 

和田：（ん？家族風呂かな？このおっさんが俺のバディ？）

 

俺は泣いた。
無論、目の前にはおっさん。
必死に涙をこらえ、心の内で泣いた。

和田「・・・。（安かろう悪かろうってか。）」

おっさん「ん？ああ、兄ちゃんちょっと待ってな。もうすぐ俺もあがるけえ」

和田「え？あ、はい。お構いなく。」

 

俺はこの時、
まだ飯も食ってなかったが
もう二度と来ないと心に誓った。

隙間風に湯船一つ。ついでにおっさんだ。
二度と来ない理由としては
十分正当性があるだろう。

そもそもこの旅館はHPを盛りすぎなのだ。
これではイメージとのギャップでリピート率が落ちる一方だろう。

永遠と新規顧客を獲得するつもりなのか？
このご時世に？広告を回して？

そんな手法はすぐに限界が来る。
なぜなら「イメージと違って微妙だった」
という口コミがネット上に蓄積されるからだ。

新規顧客もバカじゃない。
そんな口コミばかりで
評価が3.0とかになっていれば
14,000円も払って泊まるわけがない。

・・・この旅館は終わったな。

見たところスタッフもお年寄りと
アルバイトの若い女性だけだ。

きっとこのお年寄りの中に
オーナーがいるのだろう。

同族経営か？

昔はそれでもやっていけたのだろうが
今の時代はそんなに甘くない。

残念ながら外部の誰かがアドバイスしないと
この旅館は近いうちに倒産するだろう。

 

今年、コンサルタント・マーケターという
肩書きを前面に出したい俺は
そんなことを考えながら

１０分で風呂からあがり
浴衣に着替え、事前にお姉さんから
指示されていたフロアに出向いた。

〜料亭フロア〜

和田：「（そうだ。もう宿泊はキャンセルしてこれから別の旅館を探そう。少し勿体ない気もするが年間計画を固めるほうが遥かに重要だ。飯食ったら出よう。これが最初で最後の晩餐だな。）」

そんな風に俺が考えていたところに
最期の晩餐が運ばれてきた。

 

和田：「（１品・・・３品・・・７品・・・１０品・・・いや、おかしい。なんだこの品数は。まさか懺悔のつもりか？先ほどまでの非礼の数々を飯を通して詫びようとでも言うのか？）」

 

俺がそんなことを考えていると
向こうから颯爽と現れるおばちゃん集団、もとい仲居さん達。

 

おばちゃん１：「ご飯のおかわりもありますので、たくさん召し上がってくださいね」

おばちゃん２：「あら。お兄さん誰かに似ていると言われない？誰だったかなぁ。あ！思い出した。松坂桃李だわ。」

おばあちゃん１：「何かあったらこの”お姉さん”に言ってくださいな。」

 

おいおい冗談だろ。
なんだこの怒涛の攻めは。

っていうかなんだ松坂桃李って。
視力0.01でもそうは見えないだろ。
どの辺が松坂桃李なんだ。

まさか若い男性客には誰に対しても
松坂桃李に似てるって言ってるのか？
全然気分悪くないけど！！！（おい）

これではまるで旅館界のキャバクラ。。。

 

・「胃袋がっちり型」ご飯沢山食べてね攻め

・「権威性付与型」お兄さん誰かに似てない？攻め

・「関西弁ツッコミ待ち型」お姉さんに言ってね攻め

３人の嬢王達が私を指名してほしいとでも
言わんばかりに個性を前面に出してくる。

そうか、、、
これが「差別化」か。（うるさい）

 

俺は次々と運ばれてくる料理を
１品ずつ正確に、無駄がない
もっとも効率の良い動きで食していった。

正直５品目くらいで限界はとうに超えていたが
今俺を監視している３人は
BUYMAでいうとyukomania
Mimi&Roo、BALLROOM並みに
個性が強く、独自化している３人だ。

そんな強烈なアイデンティティを
長年の修練で見出してきた３人が
俺の無駄な動き、お残しという怠惰を許すわけがない。

 

松坂桃李：（全て食わなければ・・・・やられる・・・。）

 

そうして俺が最期の一品、
ガトーショコラ的な何かに
手をつけ始めた時に事態は起きた。

 

おばあちゃん：「お兄さん、コーヒーいるやろ？いれてあげるけえちょっと待ってな。」

 

和田：（な・・・・・・に・・・・？）

 

（怒涛の攻めからの、まさかの寄り添い。
飴と鞭。圧倒的恐怖からの解放。
数多の試練を課してからのご褒美タイム。

知っている。俺はこの手法を知っているぞ。

これは・・・・”ツンデレマーケティング”だ。

このBB・・・お姉さんは
このご年齢でツンデレマーケティングまで
使いこなせるというのか。）

 

思えばここに来るまで本当に長かった。

 

部屋の隙間風に始まり
狭すぎる脱衣所、狭すぎる風呂場に
なんか話しかけてくるおっさん。

あきらかに食いきれない量の料理に
女豹が押し出してくる個性の数々。。。

「もう宿泊キャンセルしようかな」
なんて逃げだそうとした時もあった。

でも、それらの試練は
すべてこのひと時のためにあったのだと思うと
自然と口が緩み、許せてしまった。

 

おばあちゃんが淹れたてのコーヒーを持って
ニコニコ笑顔で僕の元に近づいてくる。

 

おばあちゃん：「ごめんごめん〜。ちょっと入れすぎちゃったわ。笑　熱いから気をつけて飲んでくださいね」

 

俺はおばあちゃんが淹れてくれた
あっつあつのコーヒーを飲みながらこう思った。

 

 

「また来よう。」と。

 

今日の記事の要約

昨日、兵庫の旅館泊まってきたんやけど
部屋も風呂も微妙やったんね。
でもスタッフの接客がすごく良くて
また行きたいと思ったよ。

これBUYMA的にいうと、
もし取引の途中でミスっちゃっても
接客がお客さんに寄り添う感じで
感情的価値を提供できたら

取引を「満足」評価で
終えられる確率が上がって
リピートにつながるかもしれんってことやね。
接客って大事やね。ほんとに。

【皆さま】
長いわ！！！